第933回 ストレステストの反響
- 2010/07/26
- 06:45
■マガジンXへの「経済黒書」隔月連載が決まりました。
これからは定期的に年6回掲載される予定です。
★トップニュース★
★リーマンショック前の2008年8月、欧州が採用している国際会計基準の変更が行われ、満期目的債権は時価評価しなくても良いということになりました。このルールを適用し、行われたのがこのストレステストとなります。確かに会計基準には合致しており、その点では問題ありませんが、債券価格の実態値を無視した結果となり、ストレステストそのものの価値が失われることになります。
■スペイン財務相:わが国がストレステストの審査結果公表を最初に主張
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=jp09_newsarchive&sid=aso6sqiTR0pA
同相は24日、ワシントンでのインタビューで、「スペインが公表を主張したことから、ストレステストの結果が発表された」と述べ、「最初に結果公表を求めたのはわが国だ」と強調した。
IMF専務理事:欧州ストレステストの結果歓迎-透明性強化
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=jp09_newsarchive&sid=aPBpaeygXF3A
■ストレステストの結果発表と銀行の資本不足に対処するために公表された行動は、欧州の金融システムの大幅な強化を約束するものだ」
■ギリシャ農業銀:ストレステスト不合格で株主割当増資へ
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=jp09_newsarchive&sid=ahynWRx9Z7rw
■スペインは貯蓄銀5行が資本不足と判定-欧州のストレステスト
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=jp09_newsarchive&sid=a7ZuwdOuRbpM
カイシャ・カタルーニャを中心とする貯蓄銀グループと、カイシャ・サバデルを中心とするグループ、シビカ銀行、ドゥエロ-エスパーニャ貯蓄銀行、公的管理下にあるカハスールの5行が、景気悪化や新たなソブリン債危機を想定したシナリオに基づく同テストで「不合格」
■米銀7行が経営破たん、今年の合計は100件突破-FDIC
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=jp09_newsarchive&sid=aO5fgXZL.6qs
■米シティなどがゴールドマンの取引相手-AIGのリスクヘッジで
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=jp09_newsarchive&sid=aSUcoA3Mpeyo
米保険会社アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)の破たんに備えたリスクヘッジで、ゴールドマン・サックス・グループが購入したプロテクションの主な売り手となっていたのはシティグループやクレディ・スイス・グループなどであった
ゴールドマンの148の取引相手のリストによると、同社はAIGが破たんすれば17億ドル(約1500億円)の支払いを受ける立場にあった。一方、シティは4億ドル強、クレディ・スイスは約3億1000万ドルをゴールドマンにそれぞれ支払う義務が生じる可能性
★リーマンショック後のCDSの急落を受けて、AIGは破綻危機に陥った。米国金融当局はAIGを準国有化して、大規模な資本注入、AIGの保有していたCDSを解消させた。この解消にあたっての価格が市価よりも高く、これが事実上のGS救済になっていたのではないかという疑惑が持ち上がっている。そして、現在議会で調査が進められているのである。
★今週の市況★
■来週の主な予定 米GDP速報値、NZ政策金利
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=78708
■欧州金融機関決算 ドイツ銀行やサンタンデール銀行など
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=78706
■来週の米主要企業決算 ボーイング、エネルギー大手など
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=78707