第1584回 フランス国債格下げ
- 2012/11/21
- 08:14
★ムーディーズ、フランス国債格下げ これで米系の格付け会社2社が格下げしたことになりました。その結果、一部のAAA債ファンドなどは、フランス国債を購入できなくなり、保有するフランス国債を一定期間に処分しなくてはいけなくなったといえます。
三大格付け会社 S&P ムーディーズは米国系 フィッチは欧州系となるわけですが、多くのファンドでは、その客観性を求めるために2社以上の格付けを必要としているわけです。今回の2社目の格下げはその意味では大きな意味を持っています。。。続きは■渡邉哲也の今世界で何が起きているのか http://foomii.com/00049
■ムーディーズ:仏国債を「Aa1」に格下げ-見通し弱含み
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MDRA1W6JIJV701.html
格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは19日、フランス国債の格付けを最上級「Aaa」から引き下げ「Aa1」とした。見通しは引き続き「ネガティブ(弱含み)」とした。経済が低迷する中で財政の信頼性を示したいオランド仏大統領の取り組みに痛手となる。
米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は1月にフランス国債を格下げしていた。ムーディーズの格下げを受け、オランド大統領には欧州2位の経済規模を持つ同国の景気てこ入れ策を求める圧力が強まる。
■フランス債下落、ムーディーズが格下げ-ギリシャ債は上昇
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MDRZDY6JIJUX01.html
■フランス国債、BOAメリルのAAA債指数から除外へ
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MDS3486JIJUU01.html
「フランスはこれで大手格付け会社2社によって最上級から格下げされたため、当社のトリプルA指数から除外する」と述べた。
ムーディーズはフランスを1段階格下げ。スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)も1月に、最上級から1段階引き下げていた。
■フランス格下げでドイツさらに優位、政治的発言力もアップか
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MDSB0Z6JIJW401.html
■日銀:金融政策の現状維持を決定-次回会合で追加緩和の見方
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MDPQYA6JTSEC01.html
■城島財務相:日銀による国債の直接引き受けは禁じ手-安倍氏に反論
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MDRJO36KLVR901.html
■安倍自民総裁:建設国債買い取りはオペーフェイスブックで説明
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MDSR4P0YHQ0X01.html
■安倍氏、野田首相の批判に反論=金融政策、学者の「お墨付き」
http://jp.wsj.com/Japan/Politics/node_551389
■自民:政権公約で日銀法改正に言及へ-維新・みんなも緩和へ圧力
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MDRF6L6K50XV01.html
★昨日の市況★
■今日の国内市況(11月20日):株式、債券、為替市場
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MDRZ8F6TTDU801.html
●日本株は小幅反落、円安基調一服し輸出中心安い-海運、資源下支え
東京株式相場は小幅反落。衆院解散の流れが決まって以降の株価急伸を受けた損益確定売りに加え、フランスの格下げ発表後に円安・ユーロ高基調が一服したことを受け、自動車や電機など輸出関連株に売りが優勢。証券、不動産など直近急伸業種の一角も軟調だった。
TOPIXの終値は前日比0.12ポイント(0.02%)安の762.04と4営業日ぶり、日経平均株価は同10円56銭(0.1%)安の9142円64銭と5営業日ぶりに反落。日経平均は開始直後に一時9200円に乗せる場面もあったが早々に失速、午後半ばまで前日終値を挟みもみ合い、終盤はマイナス圏で推移する時間帯が増えた。
●ドル・円81円台前半、日銀は政策据え置き-白川総裁会見を見極め
東京外国為替市場では、ドル・円相場が1ドル=81円台前半を中心に推移した。日本銀行がこの日に開いた金融政策決定会合では、市場の予想通り政策の現状維持が決定された。市場の目先の焦点は白川方明総裁の記者会見に移行し、円の値幅は限定的となった。
午後3時26分現在のドル・円相場は81円29銭付近。午前に付けた81円44銭から正午過ぎには一時81円14銭までドル安・円高に振れた。その後は小幅な値動きに終始し、日中の値幅は30銭にとどまった。
■グローバル・ストックマーケット・サマリー【アジア・太平洋編】
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MDSD191A1I4K01.html
【香港株式市況】
香港株式市場では、ハンセン指数が3営業日ぶりに反落した。中信泰富(CITICパシフィック)の下げが大きかった。同社は、鉱業権が打ち切られるのを阻止しようとオーストラリアの裁判所に差し止め請求をした。
ハンセン指数 は前日比33.78ポイント(0.2%)安の21228.28。ハンセン中国企業株(H株 )指数は同0.6%安の10227.24。
【中国株式市況】
中国株式相場は下落。上海総合指数の売買高は約1年ぶりの低水準に落ち込んだ。対中直接投資の減少が嫌気された。
金融株が軟調。中国建設銀行(601939 CH)は1.2%安。中国工商銀行(601398 CH)は0.5%安。中国平安保険 (集団、601318 CH)は3.2%の下げ。英銀HSBCホールディングスが保有する平安保険株を売却すれば投資家心理を損なう恐れがあると、交通銀行が指摘した。
上海証券取引所の人民元建てA株と外貨建てB株の双方に連動している上海総合指数 は前日比8.06ポイント(0.4%)安の2008.92と、9月26日以来の安値で引けた。ブルームバーグのデータによると、売買高は昨年12月12日以来の低水準となった。上海、深?両証取のA株に連動するCSI300指数 は前日比0.5%安の2164.88。
■11月20日の海外株式・債券・為替・商品市場
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MDT2RV1A74E901.html
◎NY外為:ユーロが2週ぶり高値付近、ギリシャ救済合意に期待
20日のニューヨーク外国為替市場ではユーロが対ドルで約2週間ぶりの高値をつけた。ユーロ圏財務相らはこの日、ギリシャで150億ユーロの資金不足の穴埋め方法を協議するためブリュッセルで会合を開いた。
円は対ドルで5日続落。日本銀行の白川方明総裁が自民党の安倍晋三総裁が言及した3%という目指すべき物価上昇率について「現実的ではない」と述べたが円の支援材料にはならなかった。バーナンキ連邦準備制度理事会(FRB)議長はこの日の講演で、「財政の崖」の回避に失敗すれば景気回復に「大きな脅威」となると指摘した。
ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロは対ドルでほぼ変わらずの1ユーロ=1.2817ドル。一時は1.2830ドルと、11月7日以来の高値に上昇した。ユーロは対円では0.4%高の1ユーロ=104円69銭。円は対ドルでは0.3%安の1ドル=81円68銭。
◎米国株:S&P500種は下げ埋める-住宅着工の増加好感、HP急落
米株式市場ではS&P500種株価指数が下落分を埋める展開。ヒューレット・パッカード(HP)が急落したものの、住宅着工件数の増加が支援材料となった。
バンク・オブ・アメリカ(BOA)やアメリカン・エキスプレスが大型株をけん引した。一方、HPは12%安。同社が昨年買収した英ソフトウエアメーカーのオートノミーが財務諸表を改ざんしていたとして、HPがオートノミーの減損処理で88億ドルを計上したことが売り材料となった。家電量販店ベスト・バイは13%下落。既存店の売上高が市場の予想以上に落ち込む中、純損益が1000万ドルの赤字となった。
S&P500種株価指数は前日比0.92ポイント(0.1%未満)高の1387.81で終了。一時は0.7%下げる場面もあった。一方、ダウ工業株30種平均は7.45ドル(0.1%未満)下げて12788.51ドルで終えた。米証券取引所全体の出来高は56億株と、3カ月平均を7.8%下回った。
◎欧州株:続伸、ギリシャ支援と中東情勢を楽観
20日の欧州株式 相場は続伸。ユーロ圏の財務相らがギリシャ支援に関して合意するとの見方に加え、イスラエルとパレスチナ勢力が停戦合意に至るとの楽観が高まった。
旅行関連銘柄が総じて高く、英格安航空会社イージージェットは5年ぶり高値を付けた。配当を2倍にしたことが好感された。資源会社エクストラータと商品取引会社グレンコア・インターナショナルも堅調。グレンコアによる約310億ドルのエクストラータ買収計画を同社株主が承認した。投資銀行部門の再編計画を発表したスイスのクレディ・スイス ・グループが1.7%下げるなど、金融株は安い。
ストックス欧州600指数 は前日比0.3%高の269.49で引けた。終値としては1週間ぶり高値。前日は2.2%上昇。6月4日に付けた年初来安値から15%上げている。
◎欧州債:フランス債下落、ムーディーズが格下げ-ギリシャ債上昇
20日の欧州債市場でフランス国債が下落し、10年物利回りはここ6週間余りで最も上昇した。格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスが景気見通しの悪化を理由に同国の信用格付けを最上級から引き下げたことに反応した。
ギリシャとポルトガルの国債は上昇。ユーロ圏財務相らはこの日、ブリュッセルでギリシャ向け支援について協議する。フランス10年債 のドイツ10年債に対する利回り上乗せ幅(スプレッド)は4営業日ぶりに拡大。ムーディーズは19日、フランスの格付けを「Aa1」と最上級の「Aaa」から1段階引き下げた。格付け見通しは引き続き「ネガティブ(弱含み)」。証券入札で49億4000万ユーロ相当を発行したスペインの国債は堅調だった。 ロンドン時間午後4時46分現在、フランス10年債利回りは前日比8ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.15%。これは先月5日以降で最大の上げ。同国債(表面利率2.25%、2022年10月償還)価格はこの日、0.69下げ100.88。ドイツ10年債に対するスプレッドは2bp拡大の73bpとなった。
ギリシャの2023年2月償還債は8営業日続伸と、3月の債務再編以来最長の上げ局面に並んだ。利回りは13bp低下し17.10%、価格は額面の32.84%。