第1591回 先送り
- 2012/11/30
- 07:08
★12月20日発売 新刊のタイトル決定 ■日本経済の復活術~アップルvsサムスンから読み解く日本企業の戦略 です。新書になります。 是非お読みください。★ギリシャ支援融資合意 一応合意はなされたものの中身に対する議論は見えてこない。今回の合意で資金ショートによるデフォルト(突然死)はないと思われるが、だからといって、何かが改善されたわけでもない。来年6月頃まで、結論を出すのを先伸ばししたに過ぎないわけであ...
第1590回 遅過ぎる救済
- 2012/11/29
- 08:26
★スペインの銀行救済 今年6月10日の救済合意から約半年、やっと実施されることになった。欧州の問題の一つに、合意から実施までの時間差がある。これまでの様々な決定もそうだが、国際間の合意ができても、各国議会などの反対などもあり、それが棚上げされたり、先送りされることが多々あり、これが危機の悪化や深刻化を招いている。続きは■渡邉哲也の今世界で何が起きているのか http://foomii.com/00049■欧州委:バンキアな...
第1589回 保護主義化する世界
- 2012/11/28
- 08:10
★トロイカによるギリシャ救済合意 予想通りであるが、これでとりあえずの資金ショートによる突然死は免れたが、具体的な内容と実現可能性に関しては不透明なものも多く、先送り感の強いものになった。★OECDが日本に対して、量的緩和を求めてきた。マネタリーベースのバランスでいえば、2008年比で米国3.2倍 欧州2.2倍 日本1.4倍となっており、日本の円高は必然となる。 何故ならば、通貨の裏付けは、それぞれの国の持つ国富(...
第1588回 地方分権の大きな問題
- 2012/11/27
- 08:18
★ギリシャ問題、先送りが繰り返されなかなか合意に至らない。ギリシャの安定には公的部門が持つ債務の減免が必要だと思われるが、債権国側はこれを否定しており、減免は難しいと考えられる。今回もデフォルト回避のためだけの部分支援に留められる公算が強い。続きは■渡邉哲也の今世界で何が起きているのか http://foomii.com/00049■スペイン地方選:独立派勝利でカタルーニャと中央の対立深刻にhttp://www.bloomberg.co.jp/news/1...
第1587回 会議は踊る いつまでも
- 2012/11/25
- 20:47
★★マガジンX1月号 私の経済黒書が掲載されています。今回は、中国の反日暴動を受けて、日本企業はどうすべきなのか?そして、中国経済の実態をデータを元に論じています。★会議は踊る 救済だけでなくEU(欧州連合)予算に関しても、各国の利害が対立、決まらない状態になっている。さらに、EUに関してはユーロ圏諸国以外の国も参加しており、ユーロ内の問題よりも立場の違いが明確になりやすい性質がある。そして、お決まりの決...
第1586回 円安株高
- 2012/11/23
- 07:37
★日本の為替と株式が大きく動いている。総選挙での自民党の勝利が織り込まれつつあり、安倍総裁の量的緩和発言などにより、市場に円安の期待感が生まれているからである。 円安は、輸出企業の競争力を上げるばかりではなく、国内市場においても、日本企業の競争力を高める効果がある。海外からの輸入品価格が上昇し、国内製品に割安感が生まれるからだ。その意味では国内の雇用確保にも大きな影響を与える。続きは■渡邉哲也の今世...
第1585回 誰が責任を取るのか
- 2012/11/22
- 07:35
★銀行同盟 今年6月ユーロ圏内の銀行監督を一本化する銀行同盟について、基本合意がなされたが、その詳細に関してはなかなか決定に至らない。現状で危機的状況にある銀行、将来的な損失が予測される銀行が存在する中で、その損失をどこが引き受けるのかという話でもある。 銀行というのは、国家の心臓の役割を果たしており、国内銀行の弱体化は貸し剥がしや貸し渋りなどを誘発させ、国内の資金循環を悪化させる。また、銀行が健全...
第1584回 フランス国債格下げ
- 2012/11/21
- 08:14
★ムーディーズ、フランス国債格下げ これで米系の格付け会社2社が格下げしたことになりました。その結果、一部のAAA債ファンドなどは、フランス国債を購入できなくなり、保有するフランス国債を一定期間に処分しなくてはいけなくなったといえます。 三大格付け会社 S&P ムーディーズは米国系 フィッチは欧州系となるわけですが、多くのファンドでは、その客観性を求めるために2社以上の格付けを必要としているわけです。...
第1583回 税制の崖と租税回避
- 2012/11/20
- 07:01
★財政の崖 予想通りであるが米国民主党は、富裕層への課税強化に動いている。また、富裕層の租税回避についても、大きく問題視しており、これらに関しても、近い将来何らかの動きがあるものと思われる、 すでに、米国はスイスの秘密口座の開示などに成功、香港や一部の国では米国籍保有者のプライベートバンクが開設できない状態になっている。逆に富裕層はこれに対抗するために米国籍を離脱し、他の国籍に移す動きも出ている...
第1582回 財政の崖
- 2012/11/18
- 22:23
★米国財政の崖問題 一進一退の様相を見せており、オバマと議会との意見の隔たりはなかなか収まりそうにない。当面は、どちらがどこまで譲歩するかという話となる。財政の崖問題には、1,オバマ減税の延長(1,全面的延長 2,富裕層を除く 3,全面的廃止)2,来年度以降の歳出削減総合的な問題として、債務上限の引き上げということになる。 選挙に勝利した以上、オバマとしては富裕層優遇策と言われるブッシュ減税の富裕...