第1571回 ギリシャ切り捨てが始まるのか
- 2012/10/31
- 08:20
★★先日の予想通り、フランスのギリシャ切り捨てが始まった。欧州諸国は、すでにギリシャ債の英国法での切り替えも終わり、債務の一方的な減額ができなくしており、自ら離脱して欲しいというのが本音であろう。 しかし、ギリシャにとっては、ユーロ離脱をしたとしても、為替による実質的な減額が出来ないわけであり、ドラクマに戻したとしても、それが決済には使えないというジレンマを抱えているわけである。 続きは■渡邉哲也の...
第1570回 ギリシャ救済
- 2012/10/30
- 07:40
★★ギリシャ救済協議 このメルマガを始めてからも何度書いたかわからない。書いている私が嫌なのだから、当事者たちはもっと嫌なことなのだろう。ある意味では開き直っているギリシャとその貸し手である周辺国 ユーロという船を沈めるぞと脅すギリシャと船の船長と乗客たちの関係に近い。 すでに、ギリシャの民間債権は債務再編で70%減額された。逆にECBや各国政府が保有する債権は、英国法に基づく債権に切り替えられ温存さ...
第1569回 先進国と新興国 銀行支配モデル
- 2012/10/29
- 05:18
★欧州で銀行のリストラが加速している。これは同時に金融主導型社会からの変化の動きと見ることもできる。これまで先進国は金融主導型の社会構造を構築してきた。 私はこれを農業プランテーションから工業プランテーションと位置づけてきた。金融のよる資本支配は、一種のプランテーション構造を生み出す道具となる。企業の資本を支配し、それを安価に先進国に輸出させる。結果、新興国で生み出した利益は、金利と配当で先進国が...
第1568回 銀行損失
- 2012/10/26
- 08:00
★★欧州の銀行損失が表面化を始めている。ギリシャへの関与が高く、PIIGSなどに多くの債権を持つフランスの銀行は、昨年来、資金調達の不全が伝えられてきた。ここに来て、その問題が大きくなり始めている。 リーマン・ショックで大きなダメージを受けて、事実上国有化され、更に今回の欧州危機で負度目の救済を受けたデクシアが、3度めの危機に瀕している。前回のデクシア救済では続きは■渡邉哲也の今世界で何が起きているのか h...
第1567回 米国不動産市場
- 2012/10/25
- 06:09
★★米国の住宅市場が回復の兆しを見せている。バブル崩壊は新たな買い手が生まれることにより、改善される。その意味では、サブプライムに始まった米国不動産バブル崩壊は一応の回復を見せ始めたといって良いのかもしれない。 しかし、米国の財政の崖 欧州の金融危機など、今後、市場全体が大きく悪化する可能性も高く、決して楽観視は出来ない状況にある。続きは■渡邉哲也の今世界で何が起きているのか http://foomii.com/00049...
第1566回 欧州の巨大な社会実験
- 2012/10/24
- 06:57
★スペインのマイナス成長 不動産バブル崩壊と銀行危機、金融危機が起きている中で、十分な量的緩和や経済政策がとれないわけですから、当然といえば当然なのですね。銀行は手元資金確保のために貸し剥がし貸し渋りを進め、保有資産の売却を進める。 この段階で、無策どころか逆に引き締め方向の政策しか打てないわけですから、バブル崩壊が促進され、実体経済も大きく崩壊してゆくことになる。国民の政府への不満は増幅し、それ...
第1565回 財政の崖と世界の構図
- 2012/10/23
- 07:09
財政の崖★米国の財政の崖 12月末に期限が切れる4000億ドルのブッシュ減税の廃止 さらに、昨年夏の債務上限問題により合意した1090億ドルの歳出削減処置の発動 この2つが同時に起きることにより、急激な景気後退をもたらす危険をしめす。■米「財政の崖」回避に向け、対象絞った削減策導入案浮上=関係筋http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPTJE89L01W20121022米国大統領選とそれに伴う下院選挙、上院の3分の1改選と...
第1564回 財政の崖
- 2012/10/22
- 00:33
★欧州の銀行監督機関一元化 やはり、ドイツの反対で暗礁に乗り上げた模様 スペインとしては一刻も早く、これを成立させて、銀行の損失を欧州連合に被せたい。ドイツとしてはこれを絶対に認めない。スペインが逝くと、自国の金融機関も連鎖するおそれがあるので、スペインに同調している国と影響が少ないのでドイツに同調している国に分かれている構造。。続きは■渡邉哲也の今世界で何が起きているのか http://foomii.com/00049■...
第1563回 欧州連合とユーロ圏
- 2012/10/19
- 07:46
★ECBがユーロ以外の通貨建て担保の掛率を引き下げた。これにより、ユーロ圏内の銀行はユーロ建て以外の債権の購入を控えることになるだろう。結果的に、ユーロ圏建て債権の価格を引き下げる効果があることになる。 ECBはあくまでもユーロを発行している中央銀行であるため、為替リスクのないユーロを重視するのは当然。。続きは■渡邉哲也の今世界で何が起きているのか http://foomii.com/00049■ECB:ユーロ以外の通貨建て担保...
第1562回 米国住宅市場改善の兆し
- 2012/10/18
- 07:15
ギリシャ救済を巡る新たな処置に向けて、すこしずつではあるが動き出した形となる。ギリシャはトロイカにより、救済にあたり、資産の売却と緊縮財政を求められている。しかし、国内の反発も強く、これがなかなか進まない状況になっている。また、前回の債務再編では、債務放棄の額が少なく、安定的な返済は出来ず、どこかで行き詰るとの予測も強かった。続きは■渡邉哲也の今世界で何が起きているのか http://foomii.com/00049■ト...