第1474回 貸し渋り貸し剥がし
- 2012/06/29
- 05:01
★28日、29日で欧州救済に関する首脳会談が開かれる予定になっている。ドイツの態度が強行なため、具体的な方策が出てくるかが不透明な状況である。★欧州の銀行危機、銀行は危機に陥るとデレバレッジを進めることになる。その結果、民間企業に対する貸し渋りや貸し剥がしが進み、借入の大きい民間企業は資産の売却を迫られることになる。★拡大を続けてきたフランスの水企業ベオリアの英国資産売却、。続きは■渡邉哲也の今世界で何が...
第1473回 欧州救済の様式美
- 2012/06/28
- 06:09
★欧州危機対応 すでに様式美と化してきた。 救済を求めるスペインとイタリア、それを強硬に拒絶するドイツ 金主であるドイツが金を出さない限り、話は前には進まない。 盟友 フランスサルコジを失ったドイツであるが、その態度はより強硬となっており、解決の目処は立っていない。★72の法則 金利7%でお金を借りると約10年で元本は2倍になる。金利の簡単な計算方法に72の法則というものがあり、72を金利で割ると、...
第1472回 ムーディーズ スペインの28行を格下げ EU首脳会談絶望的
- 2012/06/27
- 07:12
★ムーディーズのスペインの銀行28行格下げ これによりスペインの銀行危機は更に悪化することになる。今回ジャンクに転落した12行 新たな資金調達は絶望的になり、公的な資本注入や合併などが必要になると思われる。 6月11日のスペインの銀行救済決定から2週間以上経過するが、具体的な方策に関しては何も決まっておらず、市場の信用不安は高まるばかりである。当然、この間に銀行からの資金流出は継続しているものと思...
第1471回 進まない救済協議 キプロス逝く
- 2012/06/26
- 06:58
★週末に行われるEU首脳会談において、具体的な救済処置が取られないという観測が強まっている。欧州最大の最大の金主であるドイツが救済基金の柔軟な運用や共同債になどに否定的であるためで、ここままでは、危機対策がまた先送りされる可能性が高い。★スペインは、救済基金の直接的な銀行救済を求めている。本来、”銀行は民間資本”であり、ここに政府が資金を投入するのはおかしな話となる。 しかし、銀行が破綻した場合、被害を...
第1470回 格付け会社と銀行の対立表面化
- 2012/06/24
- 23:22
★これまで幾度と無く取り上げてきた格付け問題であるが、ついに格付け会社と銀行の対立が表面化した。これまで銀行は、格付け会社を利用して、そのビジネスモデルを構築してきた。 証券化ビジネスがその典型であり、モノラインといわれる保険会社を保証人にした高格付け商品や意図的に高い格付けを付けられるように組み立てたCDOなどがその典型だといえる。しかし、サブプライム問題を切っ掛けにこのビジネスモデルは崩壊した。 ...
第1469回 ムーディーズ銀行格下げ
- 2012/06/22
- 07:16
米銀格下げでユーロ銀行が危機に陥る仕組み★ムーディーズによる銀行格下げ観測により、ユーロ下落、ユーロ圏銀行の資金調達状況はすでに厳しい。格下げされた場合、更に困難になると予測され、それがユーロ安を呼んでいる。★ユーロ圏銀行の場合、ユーロ比率が高いが、世界の債権の約6割がドル建てである。ドルで借りたものはドルで返す必要がある。また、ユーロ圏の金融市場は凍結状態にあり、ユーロよりは資金調達がしやすいドル...
第1468回 G20終了 問題は28、29日の欧州首脳会談に先送り
- 2012/06/21
- 04:02
★G20終了 しかし、大きなサプライズはなかった。ユーロ圏の危機対応に対する団結などが支持されたが、何をいつどのようにという具体的な方策はなく、ファイアウオールの具体的拡大も見えてこないものとなっている。内容的には先日のG8を確認するものとなっており、欧州問題はまずは欧州でというこれまでの流れと大きくは違わない。★注目は、銀行危機に対応するための銀行同盟の設立ということになるが、ドイツなどの強い反対は継...
第1467回 会議は踊る されど進まず
- 2012/06/20
- 04:27
★会議は踊る されど進まず 欧州はウィーン会議以降何も変わっていない。参加メンバーもほぼ同じで、戦争形態が経済戦争に変わっただけである。http://is.gd/5UVZ1J★救済とはいっているが、あくまでも各国が救いたいのは自国の銀行であり、自国の経済ということになる。イタリア、フランスはスペインを救済するという名目で、自国を救いたいのである。また反面、救済名目で危機に陥った国の資産を奪い取りたいわけであり、単純な...
第1466回 スペインの国債金利 臨界点超える
- 2012/06/19
- 05:26
★本日著者出張のため、簡易更新となります。★ギリシャの総選挙終了 ギリシャのユーロからの早期離脱リスクは軽減されたが、何が問題が解決されたわけではなく、その先行きに対して厳しい見方が継続している。★スペインの金利が臨界点と言われる7%を超えた。日々悪化する銀行の資金状況、そして、国債の買い手不足がこれを招いたものと思われる。銀行からの預金流出が継続し、それがスペイン国債の売りを呼んでいるともいえる。★...
第1465回 ギリシャ総選挙 緊縮派が過半数獲得
- 2012/06/18
- 07:01
★ギリシャの総選挙 新民主主義党が第一党となり、PASOKと合わせ、過半数を獲得できた模様 ギリシャの選挙制度の場合、全国比例代表で行われ、第一党に50議席が積増される。そのため、第一党と第二党では議席数に大きな差が生じることになる。 今回、NDが第一党を獲得し、前政権政党であるPASOKなどと合わせ、過半数獲得が確実になった。ギリシャの場合、第一党から第三党までが順番に組閣を行い、過半数を持つ連立が成立した時...